ギアチェンジレバーが様変わりした最近の車(1)


 私の朝は朝風呂から始まる−−。という程ではないが、この冬は朝風呂に入ることが多かった。湯舟に湯を半分程入れた半身浴で、本を持ち込み湯舟の中で読んでいる。腰を温め、血流をよくするのが目的だ。
 脊柱管狭窄症から来る脚の痺れは一時より改善し、大地を踏みしめるような感じで、ゆっくりとした足取りなら、ある程度の距離は歩けるようになった。とはいえ症状は一進一退で、脚の痺れも出たり出なかったりを繰り返しているから一人での外出は覚束ないし、ちょっと気を抜くと脚から崩れそうになる。
 まあ、半身浴がどの程度効き目があっているのかは不明だが、腰を温めるのはいいことだろうと考え、続けている。寒い時はさらに腰にカイロを貼って過ごしている。

 季節はまだ2月だというのに、ここ数日はまるで春のような陽気と思えば、一転して真冬の気温になり、福岡市でこの冬初めての降雪まであった。
 それでも全体的には暖かい冬で、住宅地を歩けば早くも見頃になっている梅の花さえあり、車を駆って郊外へ撮影に出かけたい誘惑に駆られる。

 というわけで今回は車に関する話を。10日、中国の吉利汽車(ジーリー自動車)とボルボ・カーが合併するという報道がなされたが、それとは直接関係ない。
 昨年12月からディーラー巡りというわけではないが、外出ついでに各社のディーラーに寄り、展示車を覗いたり、試乗したりしていて気付いたことがいくつかある。
 当たり前と言えば当たり前なのだが、それぞれに一長一短あることに改めて気づかされた。何をいまさらと言われるかもしれないが、いままでこんなに時間をかけて車選びをしたことも、各車を比較したこともなかったので、ある部分では新鮮な驚きだった。

車を買うならこんな人から

 買い替え時期は1年程先の予定にしているから焦る必要がなく、こちらに時間的な余裕がある分、時間に任せて色々見て回っているというのが正直なところで販売店にしてみればBかCランクの見込み客だろう。
 こちらも冷やかし半分的に寄っているから、見込み客にもならないと捕らえた販売店もありそうだが、こちらはこちらでこの販売店で買うのはよそうなどと販売店のランク付けをしている。
 まず来店客カードの書き込みを依頼しない販売店(人)はランク外だ。来店者は一応商品に興味がある人間だから、そこをきっちり押さえない人間は営業の資格ゼロと判断し、仮に気に入った車種があっても同じディーラーの別の販売店に行くようにしている。

 感心したのは自宅近くのネッツトヨタ販売店。週末の朝ウォーキングの帰りに、敷地内に展示してあった車を見ていると、男性社員が寄ってきて、まだ開店前ですがキーを持ってきますから、どうぞ乗ってみてください、と言われ恐縮した。振り返ると手に箒を持った男性がいた。開店前に敷地内を掃除していたのだ。
 「済みません。まだ開店前なので」と言われても仕方ないところだ。というかほとんどのところがそういう対応をするだろう。それをショールームのカギを開け、車のキーを取ってきて、車のドアを開け、簡単な説明までしてくれたのだ。
 随分気が利いた人だなと感心し、途中から変わった若い営業担当者の人に「先程の人は?」と尋ねると「工場長です」という返事が返ってきた。帰りながら、あの人からなら車を買ってもいい、と思ったものだ。

 逆のパターンもある。道路を挟んで向かい合う形でホンダカーズがあるか、ここはまったく売る気がない。営業担当者の説明を聞き、来店客カードに記入もしたが、一度も案内状さえ送ってこない。仮にホンダ車を買う場合でも他の販売店に行くつもりだ。

 まあ私の場合は商品以上に人と接客態度の方に惹かれて買うタイプだから、他の人の参考にはならないかもしれないが、この間の車選びで気づいた点、気になった点を以下に挙げてみよう。
                                       (2)に続く


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