デル株式会社

 


記憶の隙間を埋める旅(1)


栗野的視点(No.779)                   2022年10月18日
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記憶の隙間を埋める旅
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シルバーウィークだからシルバーが旅に

 旅はつくづく難しいものだと思う。ただ観光地を巡り、温泉に入って、美味しいものを食べるなら、それでもいいだろうし、そういう旅もあるだろう。
 しかし、何か目的を持たせると途端に難しくなる。例えば歴史や古い町並みを見て廻りたいと思えば、同じような趣味を持った相手と同行しなければ旅を楽しめない。
 また花の撮影に興味がある相手でなければ、こんな所のどこが面白いの、と言われ、退屈そうな顔をされれば相手のことを考えてそこそこで切り上げようかと思ってしまう。

 まあ幸いなことに私の相手は過去、現在を問わず一応その辺りの趣味は共通しているというか、私が花の撮影が好きだから相手が私に合わせてカメラを買い、撮影に同行するようになったこともあるが、一応同じ方向を向いている。
そうでない相手とは長続きしなかったし、そのことを表立って相手に言ったことはないが、やはり関係が続かないには続かない理由があったのだろう。特に年取ってからは趣味が近いかどうかは生活する上である程度重要な要素になる。

 例えば朝食はご飯と味噌汁が好みなのに毎回パンとコーヒーだったり、その逆でも生活に平穏を得られないだろう。些細な事と思われるかもしれないが、毎日続けば些細が些細でなくなる。
 私の朝食はパン1切れと青汁ジュースで、長年それが習慣になっているが、それは自分で用意して食べるには簡単な方がいいからだ。ご飯と味噌汁を出さればそれに越したことはないが、起床時間等の生活パターンが違う(昔から朝型だが、歳とともにますます早寝早起きになった)ので、手間がかからず自分のペースで食べられるパンとコーヒーほかの飲み物で済ませている。

 ところで、9月のシルバーウィークを利用して愛媛に行って来た。シルバー世代だからいつ行ってもいいようなものだが、せっかく「シルバーの週」と名付けられているからシルバー世代はこの週に行くのがいいのだろうと考え(笑)、岡山から瀬戸大橋を渡って香川県坂出に着き、そこから四国自動車道を西に伊予市まで走り、そこから引き返して道後と松山で各1泊した。

お遍路の旅に憧れる



 実はかねがね四国を旅行したいと考えていた。というのも学生時代を松山で過ごしたにも関わらず、松山市以外のどこにも行ったことがなかったからだ。徳島、高知はもとより愛媛県下の他の地方でさえ行ったことがなく、できればせめて宇和島、八幡浜には行ってみたいと思っていたのが1つ。
 もう1つは四国八十八箇所巡りのお遍路の旅をしたいと考えていた。これには親父の影響が少しあるかもしれない。親父は古代史が好きで古墳や遺跡などをお袋と連れだってよく行っていたが、なぜかお遍路の旅だけは1人で行っていた。1人で行くことを望んだのか、それともお袋がお遍路に興味がなく、同行するのを断ったからか分からないが。
 私は親父と違い1人ででもお遍路の旅をしたいとまでは思わず、できれば同じ方向を向いている相手と行くことを好むが、その辺でパートナーと意見の一致を見ない。せめて弟でもいれば1も2もなく一緒に行こうとなるのだが、今となってはそれも叶わない。
 3つ目は若かりし頃を過ごした思い出の場所を訪れ、当時の記憶を辿ってみるのもいいかという思い。
                                        (2)に続く


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