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目を覆いたくなる政治家の質低下(2)
〜大久保利通になり切れなかった男(1)


栗野的視点(No.704)                   2020年8月28日
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目を覆いたくなる政治家の質低下(2)〜大久保利通になり切れなかった男
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 近年、国会議員から地方自治体の首長になる人物が増えている。地方重視の表れなのか、それとも地方自治体を舐めているのかは定かではないが、地方から国へというステップアップの逆が起きているのは間違いない。
 牛後より鶏頭と考え、やりがいをそこに求めるのかと思えば、権力志向で地方自治体の首長を目指した人もいる。そういう人物の中には「反(脱)原発」を掲げて当選した後、原発容認に傾き、2期目は初出馬の際に対立した自民党に推薦を求めた知事もいた。
 これがジャーナリスト出身だというからなんとも嘆かわしい。それでも鹿児島県人は筋を通す人が多かったと見え、2期目に挑戦した現職を当選させるようなことはしなかった。

合流新党は政権を取れない

 こういうのを見ると権力志向で政治家を目指したり、政治家になっている輩がいかに多く、理念、政治思想を追及する政治家は稀だと思い知らされてしまう。
 例えば立憲民主党と国民民主党の今回の合流。別れた女房と互いの良さを再認識し再婚するのなら喜ばしいが、喧嘩別れをした相手に
「今度、会社の将来を決める会合があるけど出席者の枠は1つしかない。もし、ぼくらが再婚すれば、その1枠に入れるけど、離婚したままでは他の人に取られてしまう。急な話だし、過去の経緯も色々あるけど、この際もう一度一緒になろうよ。でも姓は俺の方を名乗れよ。えっ、それはダメ。じゃんけんで決めようだって。分かった。この際、仕方ない」
 というような話で一緒になるのでは再離婚は目に見えている。

 それにしても枝野には理念がない。小池おばさんの反対で離婚の止むなきに至った時は人々の同情もあり、一念発起して自立したところ思いの外の激励に喜び、気を強くもしたが、それを一過性の同情だとは気付かず気を緩めたのが間違い。以来、大した活動もせずにいたところ、太郎という若者が現れ、政治の舞台で一躍脚光を浴びてきたから嫉妬するやら慌てるやら。
 このままではスポットライトは新人に当たると慌て、離婚した相手に再度のラブコール。といっても先に述べたように、俺の家に来るなら歓迎するが、俺はお前の家には行かないよ、という態度。
 これで本当に過去を反省して再婚できるのかと言えば、かなり難しい。形ばかりの再婚はできても心通う再婚ではないだけに再々離婚はほぼ間違いなくあるだろう。

歴史は繰り返すが、失敗に学ばない

 ちょっと話は変わるが、1年前、脊柱管狭窄で1か月あまり寝たきりになってから腰の血行を良くするために半身浴で下半身を温めるように掛けている。
 何も考えずにボーと湯に浸かっているのもいいのだが、どうも貧乏性故それができない。そこで湯に浸かりながら本を読んでいる。といっても浴室に持ち込む本は限られている。湿気でボロボロになるのは目に見えているから、読み捨てていいような本でなければ困る。

 というわけで、今読んでいるのが約30年前の「文芸春秋」だが、これが面白い。30年前と言えば細川政権が誕生し、自民党が下野した直後で、自民党議員達の会談も収録されていた。参加者は小渕恵三、加藤紘一、町村信孝の各氏。司会者は浜田卓二郎・前衆議院議員。写真を見れば、当たり前ではあるが皆若い。
 それぞれに自民党改革の必要性を語っているから、やはり与党から野党になった甲斐(?)はあった、かと言えば、その後の自民党を見ると結局その場だけの意気込みだったように見える。

 歴史は繰り返す、ではないが、その後、民主党政権の時も同じことが起きた。政権を奪取した側も奪取された側も歴史からは学ばなかったようだ。
 この2つの政変で主役を演じた(仕掛けた)のが小沢一郎である。恐らく現在の政治家の中ではもっとも政治家らしい政治家だろう。ほかは政治家というより政治屋だ。

 政治家としてこれほど優れた男はいないと思われるが、彼ほど成したプラス面よりマイナス面や好きか嫌いかという本筋以外のことで語られることが多い政治家も珍しい。
 政治家は政治思想や業績、手腕で評価されるべきである。ところが小沢一郎に限っては、そういうことより好きか嫌いで語られ、親小沢、反小沢という本来の政治とは関係ないところで分かれ、話題になる。
 民主党政権時代がまさにそれだった。民主党が政権を取った影の主役は小沢一郎というか、小沢一郎なくして民主党政権はなかったにもかかわらず、政権奪取後に親小沢派と反小沢派に分かれ内部紛争を行ったが故に民主党政権は瓦解した。少なくとも瓦解の一因になった。
(2)に続く


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