コロナ禍で静かに、着実に進むソフトファッシズム(2)」
〜メダリストの金メダルを噛んだ名古屋市長


一般人を見下した態度の政治家達

 そういう態度が端的に見て取れたのが名古屋の某市長(名前を思い出したくもない)。
 今回のCOVID-19とは直接関係ない話だが、たまたま名古屋市出身だからということで、周りの大人達から市長を表敬訪問した方がいいと勧められたのだろうと推測するが、金メダルを見せると「(私の)首に掛けてくれ」と言われ、挙げ句には金メダルを市長に噛じられてしまう災難に遭った。
 コロナ禍でなくても、自分がもらった金メダルを何の関係もない他人にいきなり噛じられていい気持ちがする人間はいないだろう。

 このご仁、自分は市長だから何をしても許されると思っているのだろう。しかもネットで批判を浴びた直後のコメントで「最大の愛情表現だった。迷惑をかけているのであれば、ごめんなさい」と謝罪(?)した。

 金メダルを噛じった行為をネット等で批判されると、再度、謝罪コメントを出したが、2度めではなく最初のコメントに違和感を持った人は多いのではないか。
「愛情表現」という言い方にも奇異な印象を受けるが、それ以上に問題なのは後半部分である。
 「(もし)迷惑をかけているのであれば」という言葉からは「迷惑をかけた」という認識がないことが受け取れる。

 最近目に付くのが政治家が多用する、この「迷惑をかけたのであれば」「誤解を与えたのであれば」という言葉だ。

 この言葉の裏には「自分は迷惑をかけたつもりはない」「自分は誤解など与えていないが、そう受け取られているのであれば」、取り敢えず謝罪をしておくと意味であり、言外に「誤解するお前たちが悪い」「迷惑だと受け取るお前たちが悪い」という意味が含まれており、国民、県民、市民を自分より一段低い存在と見下している。
 言うなら、そういう政治家を選んだ国民、県民、市民が悪いということなのだが。
 名古屋市民はこの市長、あっ、思い出した河村某だったね、この市長のおかしなところに気付き、リコールなり、市長選でノーを突き付ける機会はあったはずだが、なぜかそれをしなかったのが解せない。
                               (3)に続く

PREMOA(プレモア)


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