世界が内向きになっていく(2)
〜経済のグローバル化と政治の反グローバル化


今後、世界は内向きになる

 拡大主義に走り、グローバル化し続ける経済の一方で自国民を対象にした政治は内向きにならざるを得ない。その舵を切るか切らないかで対応が分かれるが、イギリスは内向きに舵を切ったし、今後アメリカは保護主義的性格を強めた政策を取っていくだろう。
 さらにEU内には本心ではイギリスに続き脱グローバル政策に舵を切りたい国が数か国ありそうだが、ヨーロッパは英米とは異なり国境が地続きということもあり保護主義政策はとりにくい。また、あまりにも密接に隣国と繋がり合っているため「国境の壁」を築くのは非現実的だろう。

 ただ、各国政治は否応なく自国内の下層〜中間層の声に耳を傾けざるを得ず、彼らに寄り沿った政治を行わざるを得なくなるだろう。なぜなら、その層を切り捨てれば国が国として成り立たなくなるからだ。言い換えれば、現在かつて先進国と呼ばれた国を支えているのはエスタブリッシュメントではなく彼らだからだ。
 トランプ氏に投票したのは本来エスタブリッシュメントに反対する層、従来の政治や社会体制からは重視されていなかった枠外の層であり、富裕層の代表たるトランプ氏とは相容れないはずである。にもかかわらずトランプ支持に流れたのはクリントン氏がエスタブリッシュメントの代表と見られたからだろう。
 同じことはドゥテルテ大統領にも言える。政策が正しいかどうかより感覚的・感情的に近いかどうかが判断基準になっているのだ。そして彼らの感覚はグローバル化は自分達に利益をもたらさないと捉えている。それはあながち間違いではない。グローバル化が利益をもたらすのは発展途上国であり、成熟国家国民には利益をもたらさないからだ。ただ自らの国を市場として開放するだけである。
 とはいえ、今後世界が反グローバルに進むとは考えにくい。すでにその世界にどっぷり浸かりきってしまっているからだ。それでも政治が国内政治で成り立っている限り国内の意見(有権者の意見)を無視することはできないだろう。かくして今後、世界の政治は内向きにならざるを得ない。その1例がアメリカにおけるトランプ氏の大統領選勝利にほかならない。


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